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ソフトウェア工学について その2 エラーメッセージに対する心がけ [ソフトウェア工学的な話]
ソフトウェア工学についての話題はいろいろあり、本来であれば体系だてて話をすべきなのであろうが、ネタの整理などもできていないので、思ったことを少しずつ記事として投稿していくこととしたい。
私のほうでいずれ整理しようと思う。
今日は、ソフトウェア開発に関するスタンスについての話である。物事に対するアプローチ、考え方として必要と考えるので、これからも述べていきたいと思う。
ある日、会社で経験の少ない後輩がプログラムを作成し、うまくいかないので教えてほしいということがあった。
話を聞いてみるとコンパイルがうまくできないとのことであった。
さっそく目の前でコンパイルをしてみるとおびただしい数のエラーや警告メッセージが出てきていた。
私が、最初のメッセージについて「これはなぜ出ているのか?」と聞いたところ、「よく出るんです。でも、これは特に問題ないですから。問題はこれなんです。」と、続けてくる。
もしこう考えることがあるのであればその前に以下の2点を考えてほしい。
・いったいこの警告は何を意味しているのか。
・なぜコンパイラは私に警告をする必要があるのか。
概ねコンパイラなどのツールが警告メッセージを出すのは何か問題があるからである。それは曖昧さや論理的な問題などである。
たとえば、変数を宣言しているが使っていないとか、宣言していない変数を使っているなどである。
たとえば以下のようなプログラムを考えてみる。
C言語による誤ったプログラムの例 1:void main(){ |
これをコンパイルすると以下の警告が表示されるはずである。
3行目で初期化していない変数Xを利用していること
4行目で宣言していない変数Yを利用していること
このソースを書いた人(=開発者)はここで以下のことを考える必要があるのではないか
- 変数Xは最初何であることを期待していたのであろうか?0,1、それともどんな数字でもよかったのか?
- 4行目ではもしかしたらxの計算の結果を表示したかったのではないか?
これらの問題はコンパイル時の警告メッセージをきちんと読めばわかることである。
エラーメッセージがでず、問題の原因も不明なまま何日も何日も調査を続けることなどはよくある話である。
メッセージが出てきた場合にはきちんと内容を理解し、対処するように心がけたいものである。
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